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痩せている男性はぽっちゃり女性が好き?

夏の終わりのカフェで友人と話していた時のこと。私の細身の友人が「実は僕、ぽっちゃりした女性が好きなんだよね」と語り始めました。他の友人たちからは「やっぱりね〜」という反応。そして誰かが「痩せてる男ってぽっちゃり女子が好きって言うもんね」とつぶやいたのです。

その瞬間、ふと考えました。これって本当なのだろうか?それとも単なる都市伝説?実際のところ、「痩せている男性はぽっちゃりした女性が好きである」という説は、どこまで真実で、どこからが思い込みなのでしょうか。

今日はこの「好みの法則」について、恋愛心理学の視点から掘り下げてみたいと思います。

真実と誤解の狭間にある「好みの法則」

まず、はっきりさせておきたいのは、「痩せている男性は必ずぽっちゃりした女性が好き」というような絶対的な法則は存在しないということ。人間の好みや恋愛感情は複雑で、単純な法則に当てはめることはできません。

それでも、このような「好みの法則」が広まる背景には、何らかの心理的な傾向や社会的な要因があるのかもしれません。一緒に探っていきましょう。

「反対が惹かれ合う」という恋愛心理

心理学では「異質性の魅力」と呼ばれる現象があります。自分とは異なる特性を持つ人に魅力を感じることがあるという考え方です。

かつて私の大学時代の友人は、自分が細身であることについて「筋肉つかないんだよな〜」と嘆いていましたが、パートナーに選んだのは柔らかな体つきの女性でした。彼によれば「自分にないやわらかさや温かみを感じるから安心する」のだとか。

確かに、自分にないものを持っている人に惹かれるという心理は理解できる気がします。痩せている男性が、自分とは対照的な柔らかさや丸みを持つぽっちゃりした体型に、ある種の補完関係を見出すのかもしれません。

面白いのは、このような「反対が惹かれ合う」という考え方が、古くから様々な文化に見られること。東洋思想の「陰陽」や、心理学の「アニマ・アニムス」の概念など、対極にあるものが互いを引き寄せ、バランスを取るという発想は根強く存在します。

ただし、これはあくまで一つの傾向に過ぎませんし、逆に「似たもの同士が惹かれ合う」という心理も同様に存在します。どちらが正しいというわけではなく、人によって、また状況によって異なるのでしょう。

ぽっちゃり女性に対するポジティブなイメージ

もう一つ考えられるのは、ぽっちゃりした女性に対する特定のイメージが、細身の男性の心理に影響している可能性です。

私の友人は昔、ある婚活パーティーで知り合った痩せ型の男性から「ぽっちゃりした女性って、おおらかで優しそうでいいな」と言われたことがあると話していました。このような「ぽっちゃり=優しい、温かい」というイメージは、一種のステレオタイプではありますが、実際に多くの人が持っているイメージかもしれません。

とりわけ仕事のストレスが多い現代社会では、「安らぎ」や「癒し」を求める気持ちが強くなっています。痩せている男性、特に自分のボディイメージにプレッシャーを感じている人が、体型を気にしないおおらかさや、ありのままを受け入れてくれる包容力に魅力を感じることは十分考えられます。

これは私の想像ですが、細身で繊細なタイプの男性が、社会的なプレッシャーから逃れられる「安全な港」のようなものを、ぽっちゃりした女性の柔らかな雰囲気に見出しているのかもしれませんね。

個人的な体験や記憶の影響

人の好みには、過去の経験や思い出が大きく影響します。

先日、ある飲み会で隣になった男性(かなり痩せ型)は、「小さい頃、面倒を見てくれたベビーシッターがぽっちゃりした女性で、すごく優しかった。だから無意識のうちにぽっちゃりした女性に安心感を感じるようになったのかも」と話してくれました。

このように、幼少期の記憶や過去の恋愛経験が、現在の好みに影響を与えていることは少なくありません。母親や初恋の人がぽっちゃりしていたという経験が、無意識のうちに好みを形成していることもあるでしょう。

また、ぽっちゃりした女性との良い恋愛経験があった場合、その記憶が「ぽっちゃり女性=良い関係」という連想を生み出すこともあります。実際、私の同僚は「前の彼女がぽっちゃりしていて、すごく幸せだった」と言っていました(残念ながら彼女の転勤で別れてしまったそうですが)。

もちろん、これらは個人差が大きいもので、すべての痩せている男性に当てはまるわけではありません。けれども、そのような傾向を持つ人が一定数いることで、「痩せている男性はぽっちゃりした女性が好き」という説が広まっているのかもしれませんね。

時代や文化による「美」の変遷

興味深いのは、美の基準が時代や文化によって大きく変わるということです。

歴史を振り返ると、かつては「ふくよかさ」が富や健康の象徴とされ、理想的な美の形とされていた時代もありました。ルーベンスの描く豊満な女性像や、「ヴィーナス」と呼ばれる女神の像なども、現代の基準から見れば「ぽっちゃり」と言えるかもしれません。

友人の美術史を専攻している大学院生は「特に食料が貴重だった時代には、ふくよかであることは豊かさの象徴だった」と教えてくれました。そういえば日本でも、江戸時代の美人画は現代よりもふくよかな体型が多いように思います。

このような歴史的・文化的な背景が、現代の美意識にも微妙な影響を与えている可能性はあります。特に、画一的な美の基準に疑問を持つ現代の痩せている男性の中には、歴史的に評価されてきた「豊満な美」に回帰する志向があるのかもしれません。

「本当の好み」と「社会的同調」の狭間で

現代社会では、メディアの影響などもあり、「細い=美しい」という価値観が強調されがちです。しかし、実際の好みとメディアで強調される美の基準は必ずしも一致しません。

先日参加した恋愛に関する座談会で、ある男性がこう語っていました。「友達と話すときは『スレンダーな女性がタイプ』と言っちゃうけど、実は内心、ぽっちゃりした女性に魅力を感じることが多い」と。

この発言には、多くの男性が頷いていました。社会的に「正しい」とされる好みと、本音の間にギャップがあるというのです。もしかすると、特に痩せている男性は、自分自身の体型に関する社会的プレッシャーを経験しているがゆえに、そのようなプレッシャーから自由に見えるぽっちゃりした女性に共感や憧れを抱くのかもしれません。

ただし、これも一般化はできません。好みは本当に人それぞれで、痩せている男性の中にも、同じく痩せ型の女性を好む人ももちろん大勢います。

実際のカップルから見る現実

では、実際のカップルを観察すると、「痩せている男性とぽっちゃりした女性」の組み合わせは多いのでしょうか?

私の周りのカップルを思い浮かべてみると、確かにそのような組み合わせは存在します。職場の先輩カップルは、まさに「痩せている男性とぽっちゃりした女性」でした。しかし彼らの場合、お互いの体型というよりは「性格の相性」や「価値観の一致」を重視していたようです。

先輩が結婚式のスピーチで語っていたのは「彼女の笑顔と前向きな性格に惹かれた」ということであり、体型についてはまったく触れていませんでした。彼らの関係性を見ていると、体型はあくまで外見的特徴の一部に過ぎず、二人の間の絆はもっと深いところにあるように感じます。

結局のところ、体型の好みはあくまで「入り口」であり、長続きするカップルの多くは、体型以外の要素—性格、価値観、コミュニケーションの質など—でつながっているのではないでしょうか。

それでも「最初の印象」として、痩せている男性がぽっちゃりした女性に魅力を感じるケースが一定数あるのは事実かもしれません。

「痩せている男性はぽっちゃりした女性が好き」と言われる意外な理由

ここまでいくつかの心理的要因を探ってきましたが、実はこの説が広まっている理由には、別の側面もあるかもしれません。

それは「語られやすさ」という要素です。一般的な美の基準から少し外れた組み合わせは、ストーリーとして面白く、人々の記憶に残りやすい傾向があります。一方、「痩せている男性が痩せている女性を好む」「ぽっちゃりした男性がぽっちゃりした女性を好む」といったパターンは、特に話題にのぼりにくいのかもしれません。

また、私が婚活アドバイザーの友人から聞いた話では、「体型の好みを聞かれて、『ぽっちゃりした人が好き』と答える痩せている男性は、自分の答えに自信を持っていることが多い」のだそうです。つまり、社会的な美の基準に左右されない「個性的な好み」として強調されるため、より印象に残るというわけです。

実際、先日街コンで知り合った細身の男性は、「ぽっちゃり女子が好きって言うと、『そういう変わった趣味があるんだ』って驚かれることがある」と話していました。こうした反応が、さらに「痩せている男性はぽっちゃりした女性が好き」という印象を強める循環を生んでいるのかもしれません。

女性から見た「痩せている男性の本音」

これまで主に男性側の心理を探ってきましたが、女性側の視点はどうでしょうか?

私の友人である絵美は、自分をぽっちゃりと表現する女性ですが、過去に痩せている男性と付き合った経験があります。彼女によると「最初は『本当に私でいいの?』と不安だった」そうです。しかし付き合ううちに、彼が本当に彼女の体型を含めて好きでいてくれることがわかり、次第に自信を持てるようになったと言います。

「彼は『君の柔らかさが好き』って素直に言ってくれて嬉しかった。でも、それだけじゃなくて、私の性格や価値観も理解してくれていたから長く付き合えたんだと思う」と絵美は話していました。

一方で、別の友人は「痩せている男性に『ぽっちゃりが好き』と言われても、ちょっと警戒してしまう」と言います。なぜなら「本当に私という人間を見ているのか、それとも単に『ぽっちゃりフェチ』なのか、区別がつかない」からだそうです。

こうした女性側の複雑な思いも、この話題を考える上で重要な視点ではないでしょうか。体型の好みは単なる「好み」である一方で、それだけに還元されたくないという気持ちも当然あるでしょう。

本当に大切なのは「見る目」の育て方

ここまで「痩せている男性はぽっちゃりした女性が好き」という説について、様々な角度から考えてきました。結論としては、「一部にはそのような傾向が見られるものの、すべての人に当てはまる法則ではない」ということでしょう。

人の好みは本当に多様で、体型だけでなく、性格、価値観、雰囲気、話し方など、数えきれないほどの要素が絡み合って「魅力」が形成されています。「痩せているから必ずぽっちゃりが好き」「ぽっちゃりだから必ず痩せている人が好き」というような単純な公式は存在しないのです。

それよりも大切なのは、一人ひとりが自分自身の本当の好みを知り、社会的なプレッシャーや固定観念に左右されない「見る目」を育てることではないでしょうか。

先日、長年付き合っているカップルの男性(細身)に「なぜ彼女(ぽっちゃり)を選んだの?」と尋ねる機会がありました。彼の答えは印象的でした。

「別に『ぽっちゃりだから』って選んだわけじゃない。彼女の笑顔が好きで、一緒にいて落ち着くし、価値観も合う。たまたま彼女がぽっちゃりしていただけで、もし彼女が違う体型だったとしても、きっと好きになっていたと思う」

この言葉に、恋愛の本質が表れているように感じました。結局のところ、真の魅力とは、体型のような表面的な特徴を超えたところにあるのではないでしょうか。

とはいえ、「入り口」としての体型の好みがあるのも事実です。「痩せている男性の中には、ぽっちゃりした女性に魅力を感じる人もいる」ということは、多様な美の形があることの証明でもあります。

最後に、この記事を読んでいるあなたへ。あなたがどのような体型であっても、あなたを「あなた」として見てくれる人がきっといます。社会的な美の基準に振り回されず、自分らしさを大切にしてください。そして、他者を見るときも、表面的な特徴だけでなく、その人の本質を見る目を持ちたいものですね。

恋愛は結局のところ、「この人と一緒にいたい」という気持ちの問題。体型はそのごく一部に過ぎないのかもしれません。

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