雨の日、窓越しに見える行き交う人々。その中に、きっと今この瞬間も、出会うべき人と出会えていない誰かがいるのではないでしょうか。
コーヒーを一口飲みながら、昔の日記を開いてみました。そこには、今の私からすれば「なんてもったいないことをしていたんだろう」と思わずにはいられない、受け身だった頃の自分の姿が記されていました。
「今日も彼からのLINEを待った。来なかった。でも、自分から送る勇気がない…」
懐かしくもあり、切なくもある言葉の数々。あの頃の私は、なぜこんなにも自分の気持ちを表現できなかったのでしょうか。そして、あなたはどうですか?もしかしたら、私と同じように「受け身」が原因で、素敵な出会いやチャンスを逃してしまっていませんか?
今日は、恋愛における「受け身」の罠と、そこから抜け出すための私自身の体験談をお話ししたいと思います。この記事が、あなたの新しい一歩を踏み出す勇気になれば嬉しいです。
良縁を逃しがちな「受け身な人」の特徴とは?
恋愛において「受け身」であることは、時に大きな障壁となります。自分から行動を起こさないことで、せっかくのチャンスを逃してしまうこともあるのです。では、「受け身な人」にはどのような特徴があるのでしょうか?思い当たる節がないか、チェックしてみてください。
「待つ」姿勢が基本
「彼から連絡が来るのを待つ」「誘われるのを待つ」「告白されるのを待つ」…あなたは常に相手からの行動を期待していませんか?
私の友人の美香は、気になる人ができると決まって同じことを言います。「彼から何かアクションがあれば応えるんだけど…」と。でも実際には、彼女の気持ちは相手に伝わらず、何度も良いご縁を逃してきました。
待っているだけでは、あなたの気持ちは相手に届きません。そして何より、「待つ」という姿勢は、自分の人生の主導権を相手に委ねているようなもの。自分の幸せは自分で掴むもの、という意識が大切なのではないでしょうか。
「どうせ無理」という諦め癖
「私なんか…」「きっとうまくいかない」「あの人は私より素敵な人が好きだろうな」
このような思考に囚われていませんか?行動する前から結果を決めつけ、挑戦することを諦めてしまう…これが良縁を遠ざける大きな要因となります。
私自身、長い間この「諦め癖」に悩まされてきました。職場の素敵な先輩に好意を抱いても、「私みたいな新人じゃ相手にされないだろうな」と決めつけ、自分からアプローチする勇気が持てませんでした。結果、彼は別の積極的な女性と付き合うことになり、私は大きな後悔を抱えることになったのです。
あなたは「どうせ無理」という言葉を、どれくらいの頻度で心の中で唱えていますか?その言葉があなたの可能性を狭めている可能性があります。
完璧主義、失敗を恐れる
「もっと痩せてから告白しよう」「もっと自信がついてから」「もっと良い状況になってから」
理想の状態を求めるあまり、一歩を踏み出せない…これも受け身な人によく見られる特徴です。でも、恋愛に「完璧なタイミング」はありません。むしろ、不完全でも勇気を出して一歩踏み出すことが、道を切り開くカギになります。
私の従姉妹は、「理想の自分になってから婚活を始めよう」と決めていました。しかし、その「理想」の基準は年々高くなり、気づけば30代後半に。「もっと早く始めていれば…」と後悔する彼女の姿を見て、私は「完璧を求めすぎることの危険性」を実感しました。
アピール下手、好意が伝わらない
「好きだよ」と言えず、「素敵だね」と褒められず、「ありがとう」と感謝を伝えられない…自分の気持ちを表現することが苦手な人は多いものです。
しかし、あなたの好意が相手に伝わらなければ、関係は進展しません。相手は「この人は自分に興味がないのかな?」と誤解し、距離を置いてしまうかもしれません。
私の友人の健太は、クラスの憧れの女の子に好意を抱いていましたが、彼女と話す時はいつも素っ気なく、他の友達と話す時のような自然な笑顔を見せることができませんでした。後から彼女が「健太くんって私のこと嫌いだったんだね」と言っていたと聞いて、彼はショックを受けていました。これが「アピール下手」の典型的な例です。
自己開示が苦手、本音を言えない
「相手に合わせる」「波風を立てない」「自分の意見は言わない」…これらも受け身な人の特徴です。
確かに、相手に合わせることで衝突を避けられるかもしれません。しかし、それでは相手はあなたの本当の姿や魅力を知ることができず、深い関係に発展しにくくなってしまいます。
私の大学時代の友人は、好きな人と話す時は常に相手の意見に同調していました。「何を見てもいいよ」「どこに行ってもいいよ」と、自分の意見を言わない彼女に対して、相手の男性は「一緒にいて面白くない」と感じてしまったそうです。自己開示がなければ、相手はあなたという人間を理解できないのです。
「察してほしい」願望が強い
「言わなくてもわかってほしい」「これくらい気づいてほしい」…この「察してほしい」願望、あなたにもありませんか?
しかし、思いは言葉や行動で表現しなければ、相手に伝わることはありません。このすれ違いが、多くの恋愛を停滞させる原因となっています。
私の姉は長年付き合っていた彼氏との関係がうまくいっていませんでした。「もっと気持ちを表現してほしい」と思いながらも、直接言えず、「察してくれないのは愛情が足りないから」と勝手に解釈していたのです。しかし、思い切って自分の気持ちを伝えてみると、彼は「全然気づかなかった。もっと早く言ってくれれば…」と返してきました。このエピソードから、「察してほしい」という思いが、いかに関係を複雑にするかを学びました。
私の体験談:受け身が招いた、ほろ苦い後悔
ここからは、私自身の経験についてお話ししたいと思います。かつての私は、恋愛においてかなりの「受け身」タイプでした。自分から行動を起こすことが本当に苦手で、それが原因で何度か良縁を逃した経験があります。
特に印象的だったのは、社会人になってすぐの頃、職場の先輩に惹かれた時のことです。彼は仕事ができて、面倒見が良く、私にとって尊敬できる存在でした。休憩時間や仕事終わりに話す機会も多く、共通の話題で盛り上がったり、私が困っている時にさりげなく助けてくれたりするたびに、私は彼に惹かれていきました。
ある夏の日、彼と二人で資料を作成していた時のこと。終電間近にもかかわらず、彼は私のミスを一緒に修正してくれました。「申し訳ないです…」と謝る私に、彼は「大丈夫だよ。一緒に頑張ろう」と優しく微笑みかけてくれました。その笑顔に、私の心は完全に奪われてしまったのです。
しかし、私は自分の気持ちを彼に伝えるどころか、アピールすることすらできませんでした。
彼から「今度、○○のイベントがあるんだけど、興味ある?」と聞かれても、内心は「行きたい!ぜひ一緒に行きたい!」と思っていたのに、口から出てきた言葉は「あー、そうなんですね、楽しそうですね」という曖昧な返事。
彼から個人的なLINEが来ても、すぐに返信はするものの、自分から話題を振ったり、質問を返したりすることができず、会話はいつも短く終わってしまう。
会社の飲み会などで彼が隣に座ってくれても、何を話していいか分からず、ずっと黙り込んでしまうことも。隣で話す彼の横顔を見つめながら、「なんて素敵な人なんだろう」と思いながらも、その気持ちを表現できない自分が歯がゆくて仕方なかった。
彼が他の女性社員と楽しそうに話しているのを見ると、「どうせ私なんか相手にされないだろうな」と勝手に諦め、自分から彼の輪に入ることもなかった。
そう、彼の些細な気遣いや行動に対して、私は全く自分の好意や興味を示すことができなかったのです。「相手から告白されるのを待つ」という受け身な姿勢が、私と彼の距離を縮めることを妨げていました。
ある秋の日、社内で彼が転勤することになったという発表がありました。私はショックで、その日の夜は眠れませんでした。「もう会えなくなる…」という思いが、胸を締め付けました。そして、「このままでは後悔する!」という焦りから、勇気を出して彼にLINEを送りました。
「転勤、寂しいです。〇〇さんのこと、本当に尊敬していました。お世話になりました。」
今思えば、なんと受け身で、弱々しいメッセージだったことか…。彼からは「ありがとう!またどこかで会えたら嬉しいね」という、ごく一般的な返信が来ました。
その後、彼の送別会が開かれました。私は「これが最後のチャンスだ!」と思いながらも、彼に直接声をかける勇気が出ず、遠くから見ているだけでした。結局、何も伝えられないまま、彼は転勤していきました。
数ヶ月後、共通の知人から、彼が転勤先で出会った女性と結婚したという話を聞きました。奥様は、彼の転勤が決まってすぐに積極的にアプローチして、関係を進展させた方だったそうです。「彼から誘われるのを待つんじゃなくて、自分から誘ったりプレゼントしたりしたみたい」と聞いた時、私の胸は痛みで張り裂けそうでした。
「もし、あの時、私がもう少し勇気を出して行動できていたら…」 「もし、私も彼に好意を示す勇気があったら…」 「もし、私が受け身じゃなかったら…」
その「もし」は、今でも時々夢に出てくるほど、私の心に深く刻まれています。
受け身を脱却した私の変化:小さな勇気が導いた幸せ
あの失恋から2年ほど経った頃、私は転職を決意しました。新しい環境での再スタートを切るタイミングで、「受け身な自分を変えよう」と決心したのです。
新しい職場では、まず「挨拶から変える」と決めました。朝は元気よく「おはようございます!」と笑顔で挨拶し、会議では積極的に意見を述べるようにしました。最初は緊張で声が震えることもありましたが、少しずつ慣れていきました。
そんな中、同じ部署の同僚と仲良くなりました。彼は私より少し年下で、明るく社交的な性格。私とは正反対のタイプでしたが、だからこそ彼の姿を見ていると「自分も変われるかもしれない」と勇気をもらえました。
ある日、彼が「今度の週末、映画を見に行かない?」と誘ってくれました。以前の私なら「あ、そうですね…」と曖昧な返事をしていたところです。でも、この時は違いました。
「ぜひ行きたいです!実は〇〇の新作、すごく楽しみにしていたんです!」
自分でも驚くほど、はっきりと気持ちを伝えることができたのです。彼は嬉しそうに「じゃあ、土曜日の夜にしよう!」と返してくれました。
映画デートは想像以上に楽しく、その後も食事に行ったり、休日に出かけたりするようになりました。私も少しずつ自分から連絡したり、「ここに行きたい」と希望を伝えたりできるようになっていきました。
ある日、彼から告白されました。「付き合ってほしい」という言葉を聞いた時、私はとても嬉しかったのですが、ふと、あの先輩との失敗を思い出しました。「今度こそ、自分の気持ちをはっきりと伝えよう」と決意し、こう返しました。
「私も、あなたのことが好きです。でも、私、実は受け身な性格でずっと悩んでいて…。これからは自分から気持ちを伝えられる人になりたいと思っています。だから、うまくいかないこともあるかもしれないけど、一緒に成長していけたら嬉しいです。」
彼は少し驚いた表情を見せた後、優しく微笑んで言いました。「そういう素直な一面も好きだよ。お互い成長していこうね。」
今、私たちは付き合って1年半が経ちます。私は彼と一緒にいることで、少しずつ「自分の気持ちを伝える勇気」を持てるようになりました。もちろん、時々「受け身」に戻ってしまうこともありますが、その度に「あの時の後悔」を思い出し、一歩踏み出す力に変えています。
良縁を逃さないための行動のコツ
私のほろ苦い経験と、その後の変化から学んだことをもとに、「良縁を逃さないための行動のコツ」をお伝えします。
「伝える」ことを意識する
好意があるなら、言葉や態度でそれを示すことが大切です。「ありがとう」「楽しかった」「また会いたい」など、素直な気持ちを伝えることから始めましょう。
私は以前、感謝の気持ちを言葉にするのが苦手でした。でも、彼との関係を通じて、「ありがとう」の一言が相手にとってどれだけ嬉しいものか、身をもって知りました。「当たり前」と思っていることでも、言葉にして伝える。それだけで、関係性は大きく変わります。
「誘う」勇気を持つ
相手からの誘いを待つだけでなく、あなたから「〇〇に行ってみませんか?」「よかったら、ご飯でもどうですか?」と、具体的な行動を提案してみましょう。
初めての「誘い」は本当に勇気がいります。私も最初は手が震えるほど緊張しました。でも、一度経験すると、次からは少し楽になるもの。「断られたらどうしよう」という不安は誰にでもありますが、断られても次に繋がるチャンスだと捉える前向きさも大切です。
ポジティブな自己開示をする
自分の好きなこと、楽しいと思っていること、ちょっとした目標などを話してみましょう。あなたがどんな人で、何に興味があるのかを知ってもらうことで、相手もあなたに興味を持ちやすくなります。
私は以前、「相手に合わせることが優しさ」だと思っていました。でも、それでは自分の個性や魅力が相手に伝わりません。今では「これ、好きなんです!」「こういうことに興味があるんです」と、自分の好きなことや価値観を積極的に伝えるようにしています。そうすることで、会話も弾みますし、相手もあなたのことをより深く知ることができます。
「小さな一歩」から始める
いきなり告白やデートに誘うのが難しければ、まずは「おはようございます!」と明るく挨拶する、相手の目を見て笑顔で話す、といった小さなことから始めてみましょう。
私の場合、まずは「笑顔で目を見て話す」ことから始めました。次に「相手の話に質問を返す」こと。そして「自分から話題を振る」こと…。このように、小さな一歩を積み重ねていくことで、受け身な姿勢は少しずつ変わっていきます。
失敗を恐れない心を持つ
恋愛に失敗はつきものです。たとえうまくいかなくても、それはあなたの価値が低いわけではなく、ただ「ご縁がなかった」だけ。経験を積むことで、次へと活かせる学びになります。
私もこれまで何度か断られたり、うまくいかなかったりした経験があります。その度に「もう二度と行動するのはやめよう」と思いましたが、今思えばそれらも全て今の私を作る大切な経験でした。「失敗=学び」と捉えられる心の余裕を持てると、行動する勇気も湧いてきます。
コメント