恋愛において「甘え上手」と言われる女性と、「わがまま」と言われる女性。この二つの言葉、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。実は、この二つはとても似ているようで、まったく違うものなんです。
あなたの周りにもいませんか。同じようなお願いをしているのに、一人は「可愛いな」と言われ、もう一人は「面倒くさい」と思われてしまう。そんな不思議な現象を目の当たりにしたこと、きっとあると思います。
私も以前、友人カップルの様子を見ていて、不思議に思ったことがありました。一方の友人は、デートの予定を変更してもらったり、ちょっとしたお願いをしたりしても、彼氏はいつもニコニコしていて、むしろ嬉しそうにしているんです。でも、もう一方の友人は、似たようなお願いをしているはずなのに、彼氏の表情がどんどん曇っていって、最終的には別れてしまいました。
何が違ったのでしょうか。表面的には同じように見える行動でも、その裏側にある意識や態度が、まったく違っていたんです。
「甘え上手」と「わがまま」の境界線は、実は驚くほど繊細で、でもとても明確なものです。その違いを理解できれば、恋愛がもっと楽しくなるし、相手との関係もずっと良好に保てるようになります。
まず最初に知っておきたいのは、この二つを分ける最も大きな要素。それは「相手への思いやり」があるかどうか、という点なんです。
甘え上手な女性は、自分の気持ちを伝えるとき、必ず相手の立場や気持ちを考えています。「今、彼はどんな状況だろう」「このお願いは、彼にとって負担にならないだろうか」と、常に相手のことを思いやる心があるんですね。だから、お願いをするときも、相手が快く引き受けられる範囲で、そして相手が「彼女のために何かしてあげたい」と思えるような伝え方をします。
一方で、わがままな女性は、どうしても自分の欲求が先に立ってしまいます。「私はこうしたい」「私はこれが欲しい」という気持ちが強すぎて、相手の状況や気持ちを考える余裕がないんです。別に悪気があるわけではないことも多いのですが、結果として相手に負担をかけてしまい、関係がギクシャクしてしまうことになります。
では、もう少し具体的に見ていきましょう。
甘え上手な女性がお願いをするとき、彼女たちには共通する特徴があります。まず、お願いする内容が「彼ができること」「無理のない範囲」に収まっているということ。例えば、彼が忙しい時期だと分かっているなら、デートの回数を減らすことを受け入れたり、逆に「忙しいのに時間を作ってくれてありがとう」と感謝の言葉を伝えたりします。
そして、タイミングの見極めが本当に上手なんです。彼が仕事で疲れているときには、あえて何も求めず、癒しの存在になろうとする。逆に、彼が元気で余裕があるときには、「実はね」と可愛らしくお願いをする。この空気を読む力が、甘え上手な女性の大きな武器になっています。
伝え方も、とても大切なポイントです。同じ内容のお願いでも、言い方一つで印象はガラリと変わります。甘え上手な女性は、優しい言葉遣いで、謙虚な姿勢を忘れません。「もしよかったら」「無理だったら全然大丈夫だよ」という言葉を添えることで、相手にプレッシャーを与えないようにしているんです。
そして何より、感謝の気持ちを忘れません。どんな小さなことでも「ありがとう」と伝える。この積み重ねが、相手の「もっと喜ばせてあげたい」という気持ちを育てていくんですね。
それに対してわがままな女性は、どうしても「やってもらって当然」という態度が見え隠れしてしまいます。お願いの内容も、彼が無理をしなければ叶えられないようなことだったり、そもそも実現不可能なことだったりすることがあります。
タイミングも、自分の都合が優先。彼が忙しいときでも、疲れているときでも、「私は今、これがしたい」という気持ちを押し通そうとしてしまう。結果として、彼は「自分のことを理解してくれていない」と感じてしまうんです。
言い方も、どこか命令口調だったり、不満が滲み出ていたりします。そして、お願いが叶わなかったときの態度が特に問題です。不機嫌になったり、拗ねたり、時には怒りをぶつけたりしてしまう。こうなると、相手は「次も同じ反応をされるのでは」と恐れて、だんだんと気持ちが離れていってしまいます。
さらに大きな違いは、関係性の捉え方にあります。甘え上手な女性は、恋愛関係を「お互いに支え合い、甘え合うもの」と考えています。だから、自分が甘えるだけでなく、彼が甘えてくることも歓迎します。「今日は甘えさせてもらったから、次は私が彼を支える番」という、ギブアンドテイクのバランス感覚を持っているんです。
一方、わがままな女性は、無意識のうちに「甘えさせてもらうのは当然の権利」と思ってしまっています。自分が甘えることは許されるけれど、彼が甘えてくることは受け入れられない。この一方通行の関係では、いずれ相手の愛情も枯れてしまうでしょう。
ここで、具体的なシチュエーションを通して、その違いをもっと深く見ていきましょう。
週末のデートプランを考えるとき、この違いは顕著に現れます。
甘え上手な女性なら、こんな風に伝えるかもしれません。「ねえねえ、来週の土曜日なんだけど、前に話してたあのカフェ、行ってみたいなって思ってるの。でも、彼が最近忙しそうだったし、もし疲れてたら家でゆっくり過ごすのも全然嬉しいよ。どうしたい?」
この言葉には、いくつものポイントが隠されています。まず、「行ってみたい」という自分の希望を伝えつつ、「彼の疲れ」を気遣っている。そして、代替案も用意している。最後に「どうしたい?」と彼の意見を尋ねることで、決定権を相手に渡しているんです。
もし彼が「今週は本当に疲れてて」と断ったとしても、彼女は決して不機嫌にならない。「そっか、お疲れ様!じゃあ来週は私が美味しいご飯作ってあげるね。何が食べたい?」と、すぐに気持ちを切り替えて、さらに彼を喜ばせようとする。
この対応を受けた彼は、どう感じるでしょうか。「自分の体調を気遣ってくれた上でのお願いだった。それに、断っても嫌な顔一つしないで、逆に俺を気遣ってくれる。本当に優しい子だな。余裕ができたら、絶対にあのカフェに連れて行ってあげたい」そんな風に、むしろ愛情が深まるんです。
ところが、わがままな女性の場合は、様子が違ってきます。「土曜日、絶対にあのカフェ行くからね!予約したから。仕事で疲れてても、私ずっと楽しみにしてたんだから関係ないでしょ」
この言葉には、彼の都合や気持ちを考える余地がありません。「絶対」「関係ない」という断定的な言葉が、彼の選択肢を奪っています。もし彼が「今週は本当に厳しくて」と伝えたら、「えー!ひどい!なんで私のお願い聞いてくれないの。もういい!」と不機嫌になってしまう。
彼の気持ちはどうでしょう。「俺の状況は無視なんだな。断ったら怒られた。次も同じことになりそうで怖い。一緒にいて楽しいはずなのに、なんだか息苦しくなってきた」そんな風に、だんだんと心が離れていってしまうんです。
急な残業で会えなくなったときの対応も、二人の違いがよく現れる場面です。
仕事で急な残業が入って、楽しみにしていたデートをキャンセルしなければならない。そんなとき、男性はとても申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
甘え上手な女性にそれを伝えると、返ってくる言葉はこうです。「わかった!お仕事お疲れ様。無理しないでね。正直、寂しいなって思うけど、頑張ってる彼はもっとかっこいいよ。次会えるの、すっごく楽しみにしてるね!今日は温かいもの食べて、早く寝てね」
この返信を見て、彼はどう感じるでしょう。疲れている時に、こんなに優しい言葉をかけてもらえる。寂しいと言いつつも、自分の仕事を応援してくれている。「こんなに良い子を待たせてしまって申し訳ないな。早く仕事を終わらせて会いたい。次会ったときは、思いっきり喜ばせてあげたい」そんな気持ちになるんです。
でも、わがままな女性の反応は違います。「えー!今日すごく楽しみにしてたのに!私のことより仕事が大事なんだね。もういいよ、今日はもう連絡しなくていいから」
責める言葉、被害者のような態度。これを受け取った彼は、ただでさえ疲れているのに、さらに心が重くなってしまいます。「俺だって会いたかった。でも仕事だから仕方ないじゃないか。それなのに責められる。もう連絡するのも怖くなってきた」
この積み重ねが、やがて大きな溝を生んでしまうんです。
プレゼントのお願いをする場面でも、この違いは明確です。
甘え上手な女性は、こんな風に伝えます。「この間のお店で見たアクセサリー、すごく可愛かったなあ。一緒に見てた時、彼も『似合いそう』って言ってくれたよね。いつか、記念日とか彼が余裕ある時でいいから、プレゼントしてくれたら嬉しいな。でも見てるだけで幸せになれるから、また一緒にウインドウショッピングしようね」
ここには、さりげなさがあります。「いつか」「余裕ある時でいい」という言葉で、プレッシャーをかけない。そして、「一緒に見てた時」という共通の思い出を挟むことで、二人の絆を感じさせる。最後には「見てるだけで幸せ」と、高望みしない姿勢も見せている。
彼は、この控えめなお願いに心を打たれます。「そんなに無理のないものを、こんなに遠慮がちにお願いしてくる。健気だな。次のボーナスが入ったら、サプライズであのアクセサリーを贈ってあげよう。きっと喜んでくれるだろうな」と、自発的に贈りたくなるんです。
一方、わがままな女性の場合は、「次の誕生日、あのブランドのバッグ買ってよね。私にはそれくらいの価値があるでしょ。友達もみんな持ってるんだから、私だけないのは恥ずかしいの」
要求が高額であること、彼の経済状況を考えていないこと、「価値」という言葉で暗に「買わなければ愛情がない」と迫っていること。そして、周りとの比較で物を欲しがっていること。これらすべてが、彼を追い詰めてしまいます。
「そんな高額なもの、今は買えない。でも買わないと愛情を疑われるのかな。他の友達と比べられて、俺の気持ちは関係ないんだな」そんな風に、愛情が冷めていってしまうんです。
では、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。
根本的な違いは、自己肯定感と他者への信頼感にあると言えるかもしれません。甘え上手な女性は、自分を大切にしつつ、相手も大切にできる心の余裕があります。「私は愛される価値がある」と思いつつも、「相手にも相手の都合や気持ちがある」ことを理解しているんです。
この心の余裕は、過去の経験や育った環境によって培われることが多いです。家族や友人との関係の中で、「人は支え合って生きている」「相手を思いやることで、自分も大切にされる」という学びを得てきた人は、自然と甘え上手になっていきます。
反対に、わがままになってしまう女性は、どこかで「自分の要求を通さなければ、愛されない」という不安を抱えていることがあります。または、「私の要求が通らないということは、愛されていないということだ」という思い込みを持っていることも。
この背景には、幼少期に十分に甘えられなかった経験や、逆に何でも言うことを聞いてもらえる環境で育った経験などが影響していることもあります。前者の場合は「今度こそ無条件で受け入れてもらいたい」という欲求が、後者の場合は「要求が通るのが当然」という思い込みが、わがままな行動につながってしまうんです。
でも、安心してください。甘え上手になることは、誰にでもできることなんです。
まず大切なのは、相手の立場に立って考える習慣をつけること。「今、彼はどんな気持ちだろう」「このお願いは、彼にとって負担にならないだろうか」と、一度立ち止まって考えてみる。たったこれだけで、お願いの仕方が変わってきます。
そして、感謝の気持ちを言葉にすること。どんな小さなことでも「ありがとう」と伝える。この習慣が、相手の「もっとしてあげたい」という気持ちを育てます。
自分の気持ちを伝えるときは、「私メッセージ」を使うのも効果的です。「あなたは〇〇してくれない」ではなく、「私は〇〇してもらえたら嬉しいな」という言い方。これだけで、相手を責めない、優しい伝え方になります。
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