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「他に好きな人ができた」—その瞬間に揺れる心と向き合う方法

目次

「他に好きな人ができた」という告白の背景にあるもの

まず考えたいのは、なぜ人は既存の関係がありながら、他の人に心惹かれるのかという点です。恋愛感情は複雑で、必ずしも意図的なものではありません。心が別の人に向かう理由は様々ですが、主なものを見ていきましょう。

既存の関係における満足度の低下

人間関係は時間とともに変化します。最初は相手のすべてが輝いて見えても、時間が経つにつれ、小さな不満や物足りなさが積み重なることがあります。そんなとき、自分の求める何かを持つ人が現れると、自然と心が傾いていくのです。

これは必ずしも相手に原因があるわけではありません。人の欲求や理想は常に変化し、時に自分自身でも気づかないうちに求めるものが変わっていることもあります。たとえば、安定を求めていた時期から刺激を求める時期へと変わったり、逆に刺激よりも安心感を求めるようになったりするのです。

「付き合い始めた頃は、彼のマイペースなところが魅力的だと感じていました。でも次第に『もっと私のことを考えてくれてもいいのに』という不満が募るようになって…そんなときに、仕事で一緒になった人が私の小さな変化にも気づいてくれて、自然と心が動いていったんです」(28歳、女性)

関係の中で満たされない欲求の存在

どんなに素晴らしい関係でも、すべての欲求を一人の相手に満たしてもらうことは難しいものです。知的好奇心を刺激される会話、共通の趣味への情熱、身体的な相性など、関係によって満たされる部分は異なります。

時に、現在の関係では満たされない部分があると、その部分を補完してくれる人に自然と惹かれていくことがあります。これは、現在のパートナーを否定するものではなく、単に「人間関係の相補性」が働いているだけかもしれません。

「彼氏とは3年付き合って、とても居心地が良かったんです。でも、私が熱中している音楽の話になると、彼は興味を持ってくれないことが寂しくて…。そんなとき、SNSで知り合った人と音楽の話で盛り上がり、どんどん気持ちが傾いていきました。特別なことをしたわけじゃないのに、『わかってくれる人がいる』という感覚が心地よくて」(24歳、女性)

日常のマンネリ化と新鮮さへの渇望

人間は新しい刺激を求める生き物です。特に長期間続いた関係では、日常がパターン化し、ドキドキ感や発見が減っていきます。「サプライズがない」「次の展開が予測できる」という状態が続くと、新しい刺激を求める気持ちが自然と湧いてくるもの。

そんなとき、新たな出会いがあると、失われていた「ドキドキ感」や「未知への期待」が蘇ります。これは単なる「慣れ」の問題であり、新鮮さという感覚自体に魅力を感じているのかもしれません。

「結婚して5年、子育てもひと段落して、生活は安定していました。でも毎日が同じで、『これからの20年もこの繰り返しなのか』と思うと息苦しくなって…そんなとき、趣味のテニスサークルで出会った人との会話が、忘れていた高揚感を呼び覚ましてくれたんです」(35歳、男性)

自己成長と価値観の変化

人は常に成長し、変化しています。10代や20代前半であれば、数年で価値観や人生観が大きく変わることも珍しくありません。長く続いた関係の中で、お互いの成長の方向性が異なってくると、次第に共有できる部分が減っていくことがあります。

そんなとき、自分の現在の価値観や目標に共感してくれる人に出会うと、「この人となら新しい自分を築いていける」という期待が生まれることも。これは単なる「浮気心」ではなく、自己実現への欲求が関わっている場合があります。

「大学で付き合い始めた彼とは将来の夢も共有していたはずなのに、就職して3年目、私は海外で働きたいという気持ちが強くなっていったんです。でも彼は地元で安定した生活を望んでいて…。そんなとき、仕事で知り合った人が『世界を見たい』という私の気持ちを理解してくれて、自然と惹かれていきました」(27歳、女性)

リアルな体験談から見る「他に好きな人ができた」時の心理と展開

次に、実際に「他に好きな人ができた」という状況を経験した人々の体験談を通して、より具体的に考えていきましょう。告げる側と告げられる側、そしてその後の展開まで、生の声をお届けします。

体験談1:彼女に「他に好きな人ができた」と告げられた男性の場合

東京都在住の健太さん(27歳)は、2年間交際していた彼女から突然の告白を受けました。

「平日の夜、いつものように電話で話していたとき、彼女の声のトーンが少し違うことに気づいたんです。『話があるんだけど』と切り出されて、胸がざわついたのを覚えています。そして彼女は『実は、会社で知り合った人に惹かれている』と…その瞬間、頭が真っ白になりました」

突然の告白に、健太さんは混乱と怒り、悲しみが入り混じった感情に襲われたそうです。

「最初は『冗談でしょ?』と思いました。でも彼女の声は真剣で、それが現実なんだと徐々に理解していきました。『なぜ?』『何が足りなかったの?』と問いただしたくなる気持ちと、『もう終わりなんだ』と諦める気持ちが同時に襲ってきて…」

健太さんは、冷静になるために一晩考える時間を取り、翌日改めて彼女と会って話し合いました。

「頭では『無理に引き止めても幸せにはなれない』とわかっていても、心では『もう一度やり直せないか』と思っていました。でも彼女の話を聞くうちに、彼女の気持ちが本当に変わってしまったんだと理解できたんです。それは誰のせいでもなく、ただ感情が変化しただけなんだと」

結局、二人は別れを選びましたが、健太さんはその経験から多くを学んだと言います。

「当時は世界が終わったように感じましたが、今思えばあの経験が自分を成長させてくれました。関係は常に変化するものだし、相手の気持ちを束縛することはできない。そして何より、自分自身の幸せは自分で見つけなければならないということを学びました」

健太さんは現在、新しい恋人と穏やかな関係を築いています。「過去の経験があるからこそ、今の関係をより大切にできている気がします。何も当たり前ではないと実感しているから」と語ります。

体験談2:自分が他に好きな人ができてしまった女性の葛藤

名古屋市在住の美咲さん(25歳)は、3年間交際していた彼氏がいながら、大学院の同級生に心惹かれていきました。

「最初は単なる尊敬や憧れだと思っていたんです。彼は研究熱心で、私の専門分野についても深い知識を持っていて…。話していると時間を忘れるくらい楽しくて。でも次第に、『この人に会える日が待ち遠しい』『この人に認められたい』という気持ちが強くなっていって…ある日、『これは恋愛感情だ』と自分でも驚きました」

美咲さんは、自分の気持ちに気づいてから深い罪悪感に苛まれたと言います。

「彼氏とは将来の話もしていたし、彼の家族とも仲良くしていました。でも同時に、新しい感情も確かに存在していて…毎日が葛藤の連続でした。彼氏との時間も心ここにあらずで、自分が最低な人間に思えて」

一ヶ月ほど悩んだ末、美咲さんは彼氏に正直に話すことを決意します。

「彼を傷つけるのが怖くて、何度も言い出せずにいました。でも、嘘をついたままの関係を続けることはもっと彼を傷つけると思って…。告げる前夜は眠れなくて、何度も言葉を練りました」

彼氏に伝えた日のことを、美咲さんは今でも鮮明に覚えています。

「彼の表情が徐々に変わっていくのが見ていられなくて…。でも予想していたような怒りではなく、彼は静かに『そっか』と言って。『正直に話してくれてありがとう』という言葉に、逆に私が泣きそうになりました」

二人は話し合いの末、別れを選択しました。美咲さんはその後、心惹かれていた同級生と交際を始めましたが、罪悪感から完全に解放されるまでには時間がかかったと言います。

「新しい恋愛は素晴らしいものだったけど、同時に前の彼を傷つけた自責の念も長く続きました。時間が経って、どちらの関係も私の人生の一部として大切だったんだと思えるようになりました。誰かを傷つけることなく成長することは難しい。でも、それも含めて人生なのかもしれません」

体験談3:「他に好きな人ができた」を乗り越えて関係を続けたカップル

大阪在住の直樹さん(32歳)と彩花さん(31歳)は、交際6年目に大きな危機を迎えました。彩花さんが仕事先で出会った男性に心惹かれたのです。

彩花さんはこう振り返ります。「長く付き合っていると、お互いに『わかりきった存在』になってしまう部分があって。直樹さんは素敵な人なんだけど、毎日が予定調和で、何か足りないなと感じていたんです。そんなとき、仕事のプロジェクトで一緒になった人が私の新しい一面を引き出してくれて…気づいたら、その人のことを考える時間が増えていました」

悩んだ末、彩花さんは直樹さんに正直に話すことを決意します。

「隠し事をするのは彼に対して失礼だと思ったんです。でも実際に言い出すのはとても怖くて…。でも、私たちの関係の基盤は『正直であること』だったので、勇気を出して話しました」

直樹さんにとっては青天の霹靂でした。「正直、頭が真っ白になりました。『もう終わりなのか』と思って。でも冷静になって考えると、彼女が正直に話してくれたことに感謝すべきだと思ったんです。何より、彼女の気持ちが離れていく原因が何なのか、自分自身も考える必要があると」

二人は一週間の時間を置き、その後改めて向き合って話し合いました。

「その一週間、僕たちはお互いに自分たちの関係について真剣に考えました」と直樹さん。「彼女が他の人に惹かれた理由、僕たちの関係に足りないもの、本当に大切にしたいことは何か…。それまで当たり前すぎて見えなくなっていたものが、この危機で鮮明に見えてきたんです」

彩花さんも同様の思いだったと言います。「時間を置いて冷静になると、直樹さんの良さや、積み重ねてきた関係の価値が改めて見えてきました。新しい人への感情は確かにあったけど、それは『新鮮さ』に惹かれていただけかもしれないと気づいたんです」

結果的に二人は関係を続けることを選択し、むしろ以前より絆が深まったと感じています。

「危機を乗り越えたことで、お互いを当たり前と思わなくなりました」と直樹さん。「定期的にデートの内容を変えたり、お互いの気持ちを確認する時間を作ったり…。関係は常に育てていくものだと実感しています」

彩花さんも頷きます。「あの経験から、関係は放っておくと自然と冷めていくものだと学びました。大切な人との関係を育むために必要な努力や工夫があるんだと。今では本当に乗り越えて良かったと思っています」

「他に好きな人ができた」と言われたときの対処法

ここからは、もし実際に「他に好きな人ができた」と告げられた場合、どう対応するべきかについて考えていきましょう。

感情の整理を最優先に

まず何より大切なのは、自分の感情と向き合うことです。ショック、怒り、悲しみ、不安、混乱—様々な感情が押し寄せてくるでしょう。それらの感情は自然なものであり、抑え込む必要はありません。

ただし、感情のままに行動するのは避けたほうが良いでしょう。相手を責めたり、復縁を迫ったり、相手の新しい恋愛対象を攻撃したりすることは、状況を悪化させるだけです。

「その場で答えを出そうとせず、『考える時間が欲しい』と伝えることも大切です。冷静さを取り戻すまで、重大な決断は避けるべきです」とカップルカウンセラーの木村さんはアドバイスします。

感情を整理するためには、信頼できる友人に話を聞いてもらったり、カウンセリングを受けたり、あるいは日記に気持ちを書き出したりする方法があります。自分の感情を「見る」ことで、少しずつ冷静さを取り戻していくことができるでしょう。

対話を通じて状況を理解する

感情が少し落ち着いたら、相手と冷静に対話することが大切です。この対話の目的は、相手を責めることではなく、状況を理解することにあります。

  • なぜ気持ちが変わったのか
  • 現在の関係に何が足りなかったのか
  • 相手が求めているものは何か
  • 今後の関係をどうしたいと考えているのか

これらの点について、できるだけ冷静に話し合いましょう。感情的になることなく、相手の言葉に耳を傾けることが重要です。

「相手の気持ちを尊重する姿勢を持つことが大切です。気持ちは強制できないものですから、相手の感情を否定せずに受け止めることが、その後の関係性—別れるにしても続けるにしても—に大きく影響します」(木村さん)

自分の価値観に基づいた選択をする

状況を理解したら、次は自分自身の選択です。主な選択肢としては以下のようなものが考えられます。

  1. 関係を終わらせる 相手の気持ちを尊重し、別れを選ぶ場合。これは決して「負け」ではなく、お互いの幸せのための選択かもしれません。

  2. 時間をかけて関係を修復する 両者に関係を続ける意思があるなら、問題点を改善しながら関係を再構築する道もあります。

  3. 一時的に距離を置く すぐに結論を出さず、お互いに時間を取って考える選択肢。この期間にそれぞれが自分の気持ちと向き合うことで、より良い決断ができることもあります。

「どの選択が正しいかは、カップルによって異なります。大切なのは、他人の意見に流されず、自分自身の価値観や幸福感に基づいて決断することです」(木村さん)

関係継続を選んだ場合の心構え

もし関係を続けることを選んだ場合、いくつかの重要なポイントがあります。

  1. 過去を引きずらない 相手の過ちを繰り返し責めたり、不信感をあからさまに示したりすることは、関係の修復を妨げます。一度決断したら、前に進む覚悟が必要です。

  2. 根本的な問題に向き合う なぜ相手が他の人に惹かれたのか、その根本原因に向き合い、改善していく姿勢が大切です。

  3. コミュニケーションを強化する 感情や考えを定期的に共有し、小さな不満が積み重なる前に対処する習慣をつけましょう。

  4. 新鮮さを取り入れる マンネリ化を防ぐため、新しい体験や変化を意識的に取り入れることも大切です。

「関係の修復には時間がかかります。信頼を取り戻すプロセスは一朝一夕には進みませんが、両者の努力によって、危機を乗り越えた関係はむしろ以前より強固になることもあります」(木村さん)

別れを選んだ場合の心構え

もし別れを選んだ場合も、心構えが重要です。

  1. 自分を責めすぎない 相手の気持ちが変わったことは、必ずしも自分に非があるわけではありません。自分を過度に責めることは避けましょう。

  2. 感情の処理に時間をかける 悲しみや怒りなどの感情を無理に抑え込まず、適切に処理する時間を取りましょう。

  3. サポートを求める 友人や家族、必要に応じてカウンセラーなど、サポートを求めることも大切です。

  4. 新しい自分に目を向ける 失恋は辛い経験ですが、新たな自分を発見し、成長するチャンスでもあります。

「別れは終わりではなく、新しい始まりでもあります。この経験から学び、次の関係ではより良いパートナーになれる可能性もあるのです」(木村さん)

「他に好きな人ができる」ことを予防するために

最後に、そもそも「他に好きな人ができる」という状況を予防するためにできることを考えてみましょう。もちろん、完全に防ぐことは難しいですが、リスクを減らす工夫はあります。

日常的なコミュニケーションの質を高める

表面的な会話だけでなく、お互いの内面や感情、価値観について定期的に話し合う習慣をつけましょう。「最近どう?」という質問を深めて、「最近何に喜びを感じる?」「何か不安なことはある?」といった踏み込んだ会話をすることで、相手の内面の変化に気づきやすくなります。

「週に一度は『関係の健康診断』のような時間を設けています。お互いの気持ちや関係の現状について率直に話し合う時間です。これによって小さな不満が大きくなる前に対処できています」(5年目のカップル)

新鮮さと変化を意識的に取り入れる

長く続く関係では、マンネリ化を避けるために意識的な工夫が必要です。新しいデートスポットを探したり、共通の趣味や活動を始めたり、時には二人の日常に小さな変化を取り入れましょう。

「半年に一度は『初デート再現デー』をしています。初めて会った場所に行ったり、初デートのレストランを訪ねたり。最初の頃のドキドキを思い出すきっかけになっています」(7年目のカップル)

お互いの成長を支え合う関係を築く

それぞれが個人として成長することを応援し合える関係は、長続きする傾向があります。相手の新しい興味や目標を尊重し、応援することで、「この人となら成長できる」という感覚が生まれます。

「彼が新しい趣味や挑戦をするとき、最初は『二人の時間が減るかも』と不安になることもありました。でも、彼の成長を応援することで、彼も私の挑戦を応援してくれるようになり、お互いの世界が広がっています」(4年目のカップル)

適度な距離感と独立性を保つ

完全に一体化するのではなく、お互いに独立した個人としての時間や空間を尊重することも大切です。適度な距離感があることで、「相手がいない時間」が「相手を恋しく思う時間」になります。

「週に一度は『自分の日』を設けています。その日は自分の趣味や友人との時間に使い、パートナーに干渉しません。この習慣のおかげで、『息苦しさ』を感じることなく関係を続けられています」(3年目のカップル)

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