授かり婚の本当の姿 〜離婚率の真相と幸せな家族になるための道のり〜
雨の日の産婦人科の待合室。検査結果を受け取った瞬間、頭の中が真っ白になったことを今でも鮮明に覚えています。妊娠。その一言が、私の人生を大きく変えることになりました。
「どうしよう…」
そんな不安と戸惑いの中で選んだ「授かり婚」という道。私だけではなく、日本中の多くのカップルが通ってきた、そして今も通っている道です。
一般的に「できちゃった婚」や「授かり婚」(ここでは「授かり婚」で統一します)と呼ばれるこの結婚スタイル。「おめでた婚」など前向きな呼び方も増えてきましたが、一方で「離婚率が高い」「上手くいかない」といったネガティブなイメージも根強く残っています。
でも、それって本当なのでしょうか?
この記事では、授かり婚の実態について、データや体験談を交えながら掘り下げていきます。そして何より、授かり婚を選んだカップルが幸せな家族を築くためのヒントをお伝えしたいと思います。私自身の経験も含めて、リアルな声をお届けします。
授かり婚ってどれくらい一般的なの?
あなたの周りにも、授かり婚のカップルはいますか?実は、思っている以上に一般的な結婚の形なんです。
厚生労働省の統計によると、なんと日本では約5組に1組(約25%)が授かり婚だと言われています。特に若い世代では多く、10代のカップルの約8割、20代前半の約6割が妊娠をきっかけに結婚しているという数字もあります。
「え?そんなに多いの?」と驚かれるかもしれませんね。でも考えてみれば、昔から「子宝に恵まれた」という言葉があるように、新しい命の誕生を祝福する文化は日本に根付いています。
そして近年では、「計画していなかったけれど、授かった命を大切に」という価値観も広く受け入れられるようになってきました。SNSでハッシュタグ検索すれば、#授かり婚 #おめでた婚 といった投稿が数多く見つかるほど。時代とともに、社会の受け止め方も変化しています。
授かり婚の友人は言います。「最初は周りの目が気になったけど、『おめでとう』って祝福してくれる人がほとんどで、思ったほど心配することなかったよ」
授かり婚は本当に離婚率が高いの?データから見る真実
「授かり婚=離婚率が高い」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。でも、これって本当なのでしょうか?
実は、授かり婚の離婚率については、データによって異なる見解があるんです。
厚生労働省の平成22年度の統計では、若い世代の授かり婚の離婚率は確かに高めです。19歳以下では約6割、20代前半でも4割以上が離婚に至るというデータがあります。これを見ると、「やっぱり授かり婚は上手くいかないの?」と思ってしまいますよね。
離婚率が高くなりやすいケース
若すぎるカップル:10代や20代前半の授かり婚は、経済的な基盤や精神的な成熟度が十分でないことが多く、子育てのストレスや生活の苦労が重なると破綻しやすい傾向があります。
準備不足での結婚:「妊娠したから」という理由だけで、お互いの価値観や将来のビジョンのすり合わせが不十分なまま結婚すると、後に「性格の不一致」として問題が表面化することも。
夫婦の時間不足:授かり婚では、妊娠・出産後すぐに子育てが始まり、夫婦二人だけの時間を楽しむ余裕が少ないことが多いです。これがストレスや不満につながる場合もあります。
一方、離婚率が低いケースも
30代以降の授かり婚:ある程度人生経験を積み、経済的にも安定した30代以降のカップルでは、授かり婚をきっかけに家族としての絆が深まり、むしろ関係が強固になるケースも多いようです。
結婚前提の交際だった場合:「いずれは結婚するつもりだった」カップルが、妊娠を機に結婚の時期を早めただけのケースは、元々お互いへの理解が深いため、安定した関係を築きやすいようです。
子どもの存在がポジティブに働く:「子どものために頑張ろう」という思いが、困難を乗り越える原動力になるケースも少なくありません。
32歳の主婦、美香さんはこう語ります。「付き合って3年目で妊娠が発覚。まだ結婚の具体的な話はしていなかったけど、お互い『いつかは』と思っていたから、タイミングが早まっただけという感覚でした。子どもが生まれてからは大変なこともたくさんあるけど、三人で支え合って乗り越えてきた実感があります。授かり婚だからダメになるということは全くないと思います」
このように、授かり婚だからという理由だけで離婚率が高くなるわけではなく、その他の要因が複雑に絡み合っているのが現実なんですね。
授かり婚から幸せな家族を築くための5つの秘訣
では、授かり婚を選んだ(あるいは選ぼうとしている)カップルが、幸せな結婚生活を送るためには何が大切なのでしょうか?実際の体験談やアドバイスを交えながら、5つの秘訣をご紹介します。
- オープンなコミュニケーションを最優先に
「言わなくても分かってくれるはず」という期待は、特に授かり婚の場合、危険です。妊娠・出産・子育てというライフイベントが一気に押し寄せる中で、お互いの考えや気持ちを正直に伝え合うことが何より大切です。
秘訣:結婚前に価値観や子育て方針、将来のビジョンを徹底的に話し合いましょう。妊娠中はホルモンバランスの変化で感情が不安定になりやすいため、パートナーはより丁寧に気持ちを聴き、女性も「言わなきゃ伝わらない」と思って伝える努力を。定期的に二人で対話する時間を設けることも効果的です。
30代女性のAさんはこう振り返ります。「妊娠が分かった時、彼との結婚の話はぼんやりとしたものでしかなかったので、不安で仕方なかったんです。でも勇気を出して『これからどうしたい?』と聞いてみたら、彼も同じように悩んでいたことが分かりました。それからは毎週末、カフェで『子育てはどうしたい?』『お金はどう管理する?』と話し合う時間を作ったんです。この習慣のおかげで、お互いの考えが明確になり、安心して入籍に踏み切れました。今も週1回の『夫婦会議』は続けています」
コミュニケーションのコツは、「批判」ではなく「提案」を心がけること。「なんで手伝ってくれないの!」ではなく「〇〇を手伝ってもらえると嬉しいな」と伝えると、相手も受け入れやすくなります。
- 周囲のサポートを積極的に求める
授かり婚では、妊娠・出産・子育て・結婚生活のスタートが同時進行するため、二人だけで抱え込むと大きな負担になります。「迷惑をかけたくない」と遠慮せず、頼れる人には頼ることが、実は夫婦関係を守ることにもつながるんです。
秘訣:両親や親族、信頼できる友人など、サポートしてくれる人をリストアップしておきましょう。また、住んでいる地域の子育て支援サービスや、同じ境遇のママ友・パパ友を作るのも心強い味方になります。特に若いカップルは、孤立感を防ぐために外部のサポートを活用することが大切です。
20代女性のBさんは自身の経験をこう語ります。「19歳で授かり婚した時、周りの目が気になって誰にも相談できず、すごく孤独でした。でも勇気を出して地元の子育てサークルに参加したら、同じ授かり婚のママ友ができて、愚痴や悩みを共有できたのが本当に救いでした。夫も最初は『自分たちだけでなんとかしよう』と頑張っていたけど、時々実家に子どもの世話を頼んで、二人でデートする時間を作るようにしたら、関係がグッと良くなりました。『助けて』と言える勇気も大事だなと思います」
「子育ては村全体で」という言葉があるように、一人で頑張りすぎず、周囲の力を借りながら子育てと結婚生活の両立を目指しましょう。
- 夫婦の時間を意識的に確保する
授かり婚の最大の特徴は、「夫婦二人の時間」がほとんどないまま、すぐに「親としての時間」が始まること。これが関係性に大きな影響を及ぼすことも多いんです。
秘訣:子育てで忙しくても、月に一度は二人きりの時間を意識的に作りましょう。両親や信頼できる人に子どもを預けて外出するのが理想ですが、難しい場合は子どもが寝た後の1時間でも「夫婦の時間」として大切にする工夫を。短い時間でも、質の高い会話や触れ合いが関係を深めます。
30代男性のCさんはこう振り返ります。「授かり婚で子どもが生まれてすぐ、育児に追われる日々が始まりました。妻との会話といえば、オムツ替えの順番や夜泣きの対応など、実務的なことばかり。いつの間にか会話が減り、イライラしてケンカが増えた時期があったんです。そんなとき、両親に子どもを預かってもらい、久しぶりに二人で食事に行ったら、不思議と昔の恋人同士のような気持ちが戻ってきたんです。今は3ヶ月に1回は、必ずデートの日を決めています。子どものために良い親でいることも大切ですが、良いパートナーであることも同じくらい大切だと気づきました」
子どもが生まれると、ついつい「親」としての役割に埋没しがちですが、「夫婦」という関係性も大切に育てていくことが、家族全体の幸せにつながります。
- 結婚式やセレモニーで絆を再確認する
授かり婚では、妊娠発覚から入籍までの期間が短く、「結婚した」という実感が湧きにくいことも。そのため、何らかの形で二人の門出を祝う機会を持つことが、夫婦としての絆を深める助けになります。
秘訣:妊娠中や出産後でも、状況が落ち着いたら結婚式や小さなセレモニーを検討してみましょう。豪華な披露宴でなくても、少人数での食事会やフォトウェディングなど、二人の新しいスタートを祝う場があると、結婚の責任感や愛情を再確認する機会になります。
30代女性のDさんは言います。「妊娠7ヶ月で簡単に入籍しただけだったので、正直、結婚した実感があまりなかったんです。出産後は子育てに追われる日々で、『私たち、夫婦だよね?』と思うこともありました。そんな時、出産後1年のタイミングで小さなフォトウェディングをすることにしたんです。家族や親しい友人だけを招いて、子どもも一緒に写真を撮り、食事会をしました。ドレスを着て夫と向き合った時、改めて『この人と家族になったんだ』という実感が湧いて、胸がいっぱいに。周囲からの祝福も受けられて、本当に幸せな時間でした」
結婚式は「二人の門出を祝う場」であると同時に、「周囲の祝福を受ける場」でもあります。授かり婚だからこそ、周囲の温かい応援を感じる機会を持つことが、前向きな気持ちにつながるでしょう。
- 経済的な計画をしっかり立てる
授かり婚では、結婚準備と出産準備が同時進行するため、経済的な負担が大きくなりがち。特に若いカップルの場合、収入が安定していないことも多く、金銭面での不安やトラブルが関係悪化の原因になることもあります。
秘訣:子育てにはお金がかかるため、早めに家計管理や貯金の計画を立てましょう。夫婦で役割分担を明確にし、「誰が何にいくら使うか」をオープンに話し合うことが大切です。また、利用できる子育て支援制度や手当についても、自治体に相談してみるといいでしょう。
20代男性のEさんはこう語ります。「20歳で授かり婚した時、僕はまだアルバイト中心の生活で、収入が少なくて本当に大変でした。妻の両親に経済的な援助を受けることになり、最初は申し訳なくて顔を合わせづらかったほど。でも妻と一緒に家計簿をつけ、節約術を学んだり、キャリアアップの勉強をしたりしました。妻もパートに出られるようになってからは少しずつ安定してきて、今では自分たちの力で生活できています。お金のことでケンカすることも減り、子どもとの時間も楽しめるようになりました。最初の一年は本当に苦しかったけど、乗り越えた実感があります」
お金の問題は夫婦関係に大きな影響を与えるもの。「何とかなるさ」と楽観視するのではなく、現実的な計画を立て、二人で協力して乗り越える姿勢が大切です。
授かり婚を幸せにするための具体的なアドバイス
ここまで5つの大きな秘訣を紹介してきましたが、さらに具体的なアドバイスもいくつか挙げてみましょう。
両親への報告を丁寧に
妊娠と結婚を同時に報告する際は、ただ事実を伝えるだけでなく、「結婚の意思があった上で妊娠した」「責任をもって家族になる決意をしている」という気持ちを伝えると、理解を得やすくなります。最初は驚かれるかもしれませんが、誠意をもって話すことが重要です。
パートナーの両親に会う際は、きちんとした服装で、真摯な態度で臨みましょう。「大切なお子さんを幸せにします」という気持ちを伝えることで、関係性が良好になることも多いです。
体調を最優先に
妊娠中は体調が不安定なので、無理のないスケジュールで結婚準備を進めることが大切です。入籍や新居探し、結婚式の準備など、やることが多くて焦りがちですが、まずは母体と赤ちゃんの健康を最優先に考えましょう。
出産後に結婚式やパーティーを計画するのも一つの選択肢。赤ちゃんも一緒に参加できる形式なら、家族三人のスタートを祝う素敵な機会になります。
世間の目を気にしすぎない
「授かり婚=だらしない」といった偏見を持つ人も、残念ながらまだいます。しかし、そうした否定的な意見に振り回されることなく、自分たちの選択に自信を持つことが大切です。授かり婚への理解は確実に広がっており、幸せは自分たちで作り上げていくもの。ポジティブな気持ちを大切にしましょう。
SNSなどで「#授かり婚」「#おめでた婚」などのハッシュタグを検索すると、同じ境遇の人たちの体験談や応援メッセージが見つかることも。共感できる仲間がいることを知るだけでも、心強く感じられるでしょう。
授かり婚の本音:実際の声から
調査によると、授かり婚経験者の実に90%が「後悔していない」と回答しているそうです。その理由として、以下のような声が挙げられています。
「子どもが私たちの関係をより強固にしてくれた」(30代男性) 「最初は不安だったけど、子どもがかわいくて、家族としての実感がある」(20代女性) 「結婚の決断を先延ばしにしていたけど、妊娠をきっかけに踏み出せて良かった」(30代女性)
もちろん、すべての授かり婚がうまくいくわけではありません。離婚に至ったケースでは、「準備不足で価値観の違いに気づけなかった」「経済的余裕がなくストレスが溜まった」「子育てで疲れて夫婦の会話がなくなった」などの理由が挙げられています。
これらの声から見えてくるのは、授かり婚自体が成功や失敗を決めるのではなく、その後の二人の関係構築や努力が大きく影響するということ。計画的な結婚であれ、授かり婚であれ、幸せな家族を築くために必要なことは、本質的には同じなのかもしれません。
授かり婚を選んだあなたへ
冒頭でお話しした通り、私自身も授かり婚を経験しました。最初は不安と戸惑いでいっぱいでしたが、パートナーと二人三脚で歩んできた道は、かけがえのない宝物になっています。
もし今、授かり婚を選んだあなたが、この記事を読んでいるなら、ぜひ覚えておいてほしいことがあります。
あなたの選択は間違っていません。新しい命との出会いは、まさに「授かりもの」。その小さな命を大切に思い、家族として歩んでいこうとする気持ちは、とても尊いものです。
確かに、通常の結婚とは違う困難や課題もあるでしょう。でも、それを乗り越えるたびに、夫婦の絆は深まり、家族としての結束は強くなっていきます。
「子どもがいなければ結婚していなかったかも」と思うことがあっても、それは恥ずかしいことではありません。人生には様々な出会いと選択があり、その一つ一つが今のあなたを形作っているのです。
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