若い時期の結婚 〜共に歩む人生の醍醐味と現実〜
「若いうちに結婚して、本当に幸せになれるのかな…」
あなたもこんな疑問を抱いたことはありませんか? 私は結婚カウンセラーとして多くのカップルと向き合ってきましたが、いつも思うのは、結婚のタイミングに「正解」はないということ。それでも、若い時期の結婚には独特の色合いがあり、特別な魅力と課題が共存しています。
先日、相談に来た24歳の彼女は目を潤ませながらこう言いました。「周りからは『まだ早いんじゃない?』と言われるけど、この人と一緒に成長していきたいんです」。彼女の言葉に、若さゆえの純粋さと不安が入り混じっているのを感じました。
確かに、統計的には結婚年齢は上昇傾向にあります。しかし、数字だけでは語れない若い結婚の豊かさと挑戦があるのです。今日は、私が出会ってきた若い夫婦たちの経験から見えてきた、20代前半までの結婚の本当の姿について、率直にお話ししたいと思います。
青春の輝きを共有する喜び〜若い結婚のかけがえのない価値〜
「あのね、昨日夫と二人で初めて作った料理が大失敗して。でもその失敗を笑い飛ばせるのが、なんだか嬉しくて」
27歳の由美さんは、22歳で結婚して5年目。目の奥に輝きを湛えながら、そんな風に語ってくれました。若い時期の結婚には、何物にも代えがたい特別な魅力があります。その最大の価値は何でしょうか?
一緒に成長する喜び〜人生という名の冒険の共同航海者〜
若い時期の私たちは、まるで柔らかい粘土のよう。まだ形が定まっていない分、お互いの影響を受けながら共に形作られていく過程があります。
29歳の健太さんは、21歳で結婚した経験をこう振り返ります。
「最初は二人とも社会人としても未熟で、夜遅くまで仕事して帰ってくると、お互い疲れて言い合いになることもありました。でも一緒に料理を覚えたり、お金の管理を学んだり。妻が資格取得に挑戦するときは僕が家事を頑張ったし、僕が転職を考えたときは彼女が背中を押してくれた。今振り返ると、あの苦労も全部二人の財産だったんだなって思います」
若いカップルの特徴は、この「共同成長」の喜びを存分に味わえること。まだ自分自身のアイデンティティが柔軟な時期だからこそ、互いの良さを吸収しながら成長できるのです。時には衝突もありますが、それも含めて二人だけの物語を紡いでいけるのは、若い結婚の最大の魅力かもしれません。
人生の長いストーリーを共有できる
22歳で結婚した美咲さん(現在31歳)は、こんな言葉を残してくれました。
「結婚10年目を迎えて思うのは、夫との思い出の層の厚さ。学生時代からの付き合いで、お互いの青春をほぼ全て知っている関係って特別だなって。子どもが生まれて大変な時期も、二人の若い頃の思い出話をすると元気が出るんです。『あの時、二人でカップラーメン一つ分け合って食べたよね』とか」
若くして結婚すれば、自然と共有できる時間が長くなります。最初の給料、初めての海外旅行、子どもの誕生…人生の節目を全て共有できる喜びは、何物にも代えがたいものでしょう。長い年月を共に歩むことで、言葉にしなくても分かり合える深い絆が生まれるのです。
子育ての体力と柔軟性
「正直、今の年齢で初めての子育てを経験できて良かったと思います」
そう語るのは、25歳で第一子を出産した涼子さん(現在32歳)。
「子どもが夜泣きで3時間おきに起きても、なんとか体力的に乗り切れました。公園では子どもと一緒に走り回れるし、最近では小学生になった息子とサッカーで汗を流すのが週末の楽しみになっています。祖父母も若いので、孫の面倒をよく見てくれるのもありがたいです」
若い親には体力というアドバンテージがあります。また、若いうちは柔軟性があるため、子どもの予想外の行動にも対応しやすい面も。子育てのストレスは確かにありますが、若さゆえの回復力で乗り越えられることも多いのです。
経済的困難も共に乗り越える絆
「最初の2年間は本当に苦しかったけど、その時期を乗り越えたからこそ、今の幸せがあるんだと思う」
26歳で結婚した直樹さん(現在33歳)は、当時を振り返ってそう話します。
「新婚当時は二人とも給料が低くて、毎月のやりくりが大変でした。でも、一緒にスーパーの特売日を調べたり、安いレストランを探して『デート』したり。おかげで今でも無駄遣いしない生活習慣が身についています。何より、あの苦労を共有したことで、お金に対する価値観が一致しているのは大きいですね」
若い結婚の経済的な苦労は、一見するとデメリットに思えます。しかし、その困難を二人で乗り越えることで生まれる信頼関係は、後になって大きな財産になることも多いのです。節約の知恵や金銭感覚を共に培うことで、将来的な金銭トラブルを避けられる場合もあります。
柔軟な価値観と冒険心
「私たち、周りが反対する中で結婚して、その後すぐ海外移住しちゃったんです」
24歳で結婚し、すぐに海外で新生活を始めた恵理さん(現在30歳)はにこやかに語ります。
「若かったからこそできた決断だと思います。責任も少なかったし、失敗しても『若いから』と言い訳できる気楽さがありました(笑)。結果的に、異国での苦労を二人で乗り越えたことで、どんな環境でも生きていける自信がついたんです」
若いカップルには「とりあえずやってみよう」という柔軟性と冒険心があります。社会的責任が比較的軽い時期だからこそ、思い切った決断ができることも。その冒険が、後の人生の糧になることも少なくありません。
若い結婚の現実的な課題〜知っておくべき7つの壁〜
若い結婚には輝かしい面がある一方で、直面する困難も少なくありません。結婚カウンセラーとして多くの若いカップルと向き合ってきた経験から、特に注意すべき7つの壁についてお話しします。
経済的な不安定さがもたらすストレス
「喧嘩の9割はお金の問題だった」
そう振り返るのは、23歳で結婚した誠司さん(現在31歳)。
「当時は二人とも非正規雇用で、毎月の家賃支払いにも神経をすり減らしていました。『なんでそんな無駄遣いをするの?』と、些細な出費でもお互いを責めることがあって…。お金の問題が、愛情よりも大きくなる瞬間があったのは辛かったですね」
若い時期は、まだ収入が安定せず、貯蓄も少ないことがほとんど。住居費、生活費、将来への備えなど、現実的な金銭問題が重くのしかかります。特に子どもが生まれると、その負担は一気に増大。経済的な不安が夫婦関係に影を落とすこともあります。
この壁を乗り越えるには、現実的な家計管理と将来計画の共有が欠かせません。また、「今は苦しいけれど、二人で乗り越える一時期」と捉える心の余裕も大切です。
自己成長と結婚生活の葛藤
「自分のやりたいことと、家庭の責任との間で引き裂かれる感覚がありました」
22歳で結婚した智子さん(現在29歳)は、こう打ち明けます。
「結婚して2年目に、海外留学のチャンスが訪れたんです。でも、『妻として家を空けるわけにはいかない』という罪悪感と葛藤がありました。結局諦めたのですが、しばらく『自分の人生を生きられていない』と感じる時期がありました」
若い時期は、自分自身のキャリアや夢を追求したい気持ちが強い時期。一方で結婚生活では、パートナーへの配慮や家庭の責任も生じます。この二つの間で揺れ動き、自己実現と家庭の狭間で苦しむケースも少なくありません。
理想の解決策は、パートナーと率直に対話し、お互いの夢や目標を尊重し合うこと。時には譲り合い、時には応援し合う関係性を築くことが、この葛藤を乗り越える鍵となります。
未熟な問題解決能力による衝突
「些細なことでケンカになって、二人とも実家に帰ってしまったことがありました」
20歳で結婚した浩二さん(現在28歳)は苦笑いしながら当時を振り返ります。
「洗濯物の干し方のような小さなことでも、お互いのやり方を押し付け合って大げんかに。その時は『別れよう』とまで言い合ったけど、今思えば単に二人とも問題の解決方法を知らなかっただけなんです。議論ではなく感情的になっちゃって」
若いカップルに共通するのは、衝突を建設的に解決するスキルの不足。感情的になりやすく、相手の意見を冷静に聞く余裕がないこともあります。また、自分の気持ちを適切に表現する方法も、経験とともに身につくもの。
この壁を乗り越えるには、まず「聴く」技術を磨くこと。そして、問題そのものと感情を分けて考える訓練も必要です。カップルカウンセリングなどの外部サポートを利用することも一つの選択肢です。
価値観の急激な変化による溝
「結婚した時と、30歳になった時では、自分が望む人生が全く違っていました」
21歳で結婚し、29歳で離婚を経験した美樹さん(現在32歳)はこう語ります。
「若い頃は『家庭を守る専業主婦になりたい』と思っていたけど、仕事を始めてからキャリアの面白さに目覚めて。夫は当初の約束通り、私に家にいてほしがったけど、私は外で活躍したくなった。話し合っても埋まらない溝ができてしまって…」
20代は価値観が大きく変化する時期。結婚当初は一致していた将来像や人生観が、数年で全く異なる方向に進化することもあります。特に、社会経験を積むことで視野が広がり、新たな可能性に気づくことも多いのです。
この課題に対しては、定期的に二人の価値観や目標を確認し合う「夫婦会議」のような機会を設けること。変化を否定せず、お互いの新しい一面を受け入れる柔軟さが求められます。
周囲からの干渉とプレッシャー
「『若いのに結婚して大丈夫なの?』って、初対面の人にも聞かれました」
24歳で結婚した香織さん(現在27歳)は、眉をひそめながら言います。
「義両親からは『早く子どもを』と毎回言われるし、友人からは『まだ遊べるのに』と残念がられる。みんな善意のつもりだろうけど、二人の決断を尊重してもらえないのは辛かったです」
若い結婚には、周囲からの過度な心配や干渉がつきもの。統計的に見ても若い結婚が減少している現代では、特に周囲の目が気になることも多いでしょう。また、若いカップルは周囲の意見に影響されやすい面もあります。
この状況を乗り越えるには、「私たちの結婚は私たちのもの」という自覚と、外部の意見に適度な距離を置く勇気が必要です。時には、親しい人に対しても境界線を引く決断も大切になります。
アイデンティティの未確立による不安
「結婚して『妻』になってから、『私って誰だろう?』と考え込むようになりました」
23歳で結婚した優子さん(現在26歳)は、真剣な表情で語ります。
「学生から社会人になり、さらに『妻』という役割も加わって。自分のアイデンティティがどんどん薄れていく感覚があって。夫に依存しすぎて、自分の意見や好みがわからなくなる時期がありました」
若い時期の結婚では、まだ自分自身のアイデンティティが確立していない段階で「夫」「妻」という役割を担うことになります。その結果、自分らしさを見失ったり、パートナーへの過度な依存が生じたりすることも。
この課題には、結婚生活の中でも「自分だけの時間」や「自分だけの趣味」を大切にすること。また、友人関係も継続して、夫婦関係以外の人間関係を維持することが効果的です。
親族関係の複雑さに対処する未熟さ
「義理の両親との関係づくりが、予想以上に難しかった」
22歳で結婚した健一さん(現在28歳)は、苦労を隠さずに話します。
「妻の両親との付き合い方がわからなくて。特に義父とは価値観が全く違って、毎回の食事が緊張の連続でした。妻も間に立って苦労したと思います。若かったので、うまく立ち回る術を知らなかったんです」
結婚は二人だけの問題ではなく、それぞれの家族との新たな関係も生まれます。特に若いカップルは、この複雑な人間関係をナビゲートする経験が不足しがち。義理の両親との適切な距離感や、異なる家族文化の理解には時間がかかるものです。
この課題に対しては、相手の家族を理解しようとする姿勢と、必要に応じて自分たちの境界線を設定する勇気が必要。パートナーと連携して対処する一方で、全ての関係を一度に完璧にしようとしないことも大切です。
若い結婚を成功させる5つの心得〜経験者たちの知恵〜
若い時期の結婚には特有の課題がありますが、それを乗り越えて幸せな家庭を築いているカップルも多くいます。彼らに共通する「成功の秘訣」とは何でしょうか?
柔軟性を失わない〜変化を受け入れる勇気〜
「お互いの変化を『裏切り』ではなく『成長』と捉えられるかどうかが大切だと思います」
21歳で結婚し、現在15年目を迎える真紀さん(36歳)はこう語ります。
「結婚当初の夫は穏やかで家庭的だったのに、30代になってから起業したいと言い出して。最初は戸惑ったけど、『新しいチャレンジを応援しよう』と決めました。逆に私も、子育てに専念するつもりだったのに、パートから正社員に復帰したいと思うようになって。お互いの変化を受け入れ合えたから、今があると思います」
若い時期の結婚で最も大切なのは、この「変化を受け入れる柔軟性」。20代から30代にかけては、価値観やキャリア観、人生の目標が大きく変わる時期です。その変化に対して「最初の約束と違う」と責めるのではなく、新たな一面として受け入れる姿勢が、長続きの秘訣になります。
「変わらないこと」と「変わってもいいこと」を夫婦で話し合い、お互いの成長を喜び合える関係を目指しましょう。
コミュニケーションの質を高める
「最初の頃は『言わなくてもわかるでしょ』って思っていたけど、それが間違いだったと気づきました」
24歳で結婚した大輔さん(現在31歳)は反省を込めて話します。
「妻が黙っていると『怒っているんだな』と勝手に解釈して、さらに話さなくなる悪循環がありました。カウンセリングで『思ったことは言葉にする』ということを学んでからは、誤解が減りましたね。今では『今、こう感じている』と素直に伝えられるようになりました」
若いカップルに多いのが、コミュニケーション不足による誤解。感情的になりやすく、一方で本音を伝えることへの恐れもあります。また、「相手はわかってくれるはず」という期待が、却って溝を深めることも。
効果的なのは、「I(アイ)メッセージ」の活用。「あなたはいつも〜」という責めるような言い方ではなく、「私は〜と感じる」という自分の気持ちを伝える方法です。また、定期的な「夫婦会議」の時間を設け、日常とは別に話し合う機会を持つことも有効です。
経済的な現実を直視する
「理想だけじゃなく、現実的な家計管理ができるかどうかが大きい」
23歳で結婚した和也さん(現在32歳)は、真剣な表情で語ります。
「最初の3年間は本当に苦しくて、家賃の支払いにも困ることがありました。転機になったのは、家計簿アプリを二人で使い始めたこと。お互いの収支が見えるようになって、『このままじゃまずい』と危機感を共有できたんです。それから二人で節約と副業に取り組んで、少しずつ状況が改善していきました」
若い結婚で直面する大きな壁の一つが、経済的な問題。恋愛感情だけでは乗り越えられない現実があります。大切なのは、理想と現実のバランスを取ること。具体的には以下の取り組みが効果的です。
- 毎月の収支を二人で確認する習慣をつける
- 短期・中期・長期の資金計画を立てる
- 緊急時のための貯蓄目標を設定する
- 無理のないライフスタイルを維持する
「今は苦しいけれど、これは二人の未来への投資」という視点を持つことで、経済的な困難も乗り越えやすくなります。
自己成長の時間を大切にする
「『妻』という役割だけじゃなく、『私自身』の時間も大切にするようになりました」
22歳で結婚した咲良さん(現在29歳)は、笑顔で言います。
「結婚して2年目くらいに、自分の存在が『夫の妻』としてしか認識されていない気がして、すごく不安になったんです。それで思い切って週末だけ習い事を始めてみたら、新しい世界が広がって。自分だけの居場所ができたことで、逆に家庭に戻るのが楽しみになりました」
若い時期の結婚では、二人の関係に埋没してしまうことがあります。特に社会経験が少ない状態で結婚すると、パートナーへの依存度が高まりがち。しかし、健全な結婚生活には「適度な距離感」も必要です。
自分自身の趣味や学び、友人関係を大切にすることで、関係に新鮮さをもたらすことができます。また、自己成長することで、パートナーにも新たな刺激を与えられるでしょう。
支援ネットワークを築く
「二人だけで抱え込まないことが、若い結婚の救いになると思います」
20歳で結婚した亜美さん(現在27歳)はこう語ります。
「最初は『若くして結婚した私たちは特別』って思っていたけど、同じような若夫婦の友達ができてから気持ちが楽になりました。子育ての悩みも共有できるし、時には夫婦で息抜きするために子どもを預け合ったり。今では、その友人たちが私たちの大切な財産です」
若い結婚では、同年代の友人と生活スタイルが異なることも多く、孤立感を覚えることがあります。しかし、同じような状況の夫婦と知り合うことで、共感と安心を得られます。
また、適切なタイミングで専門家(カウンセラーやファイナンシャルプランナーなど)のアドバイスを求めることも賢明です。「助けを求める」ことは弱さではなく、関係を大切にする強さの表れなのです。
若い結婚の実例:成功と挫折のストーリー
ここからは、若い時期に結婚した二組のカップルの実例をご紹介します。彼らの歩みから学べることは多いはずです。
成功例:逆境を乗り越えて絆を深めた夫婦
佐藤夫妻(仮名)のケース: 彼らは大学生時代に出会い、22歳で結婚しました。当時、周囲からは「まだ早い」と反対されましたが、二人は「一緒に成長していきたい」という思いで踏み切りました。
最初の2年間は本当に苦しかったそうです。新卒で就職した会社の給料は低く、都心のアパートの家賃は予想以上に高額。食費を切り詰め、娯楽費はほぼゼロの生活が続きました。
「あの頃は毎晩、家計簿を見ながら頭を抱えていました」と佐藤さんは振り返ります。「でも、一緒にカップラーメンをシェアしながら、『いつか絶対に豊かになろうね』って励まし合ったのを覚えています」
転機が訪れたのは結婚3年目。夫の佐藤さんが思い切ってIT業界に転職したのです。勉強のために深夜まで起きている夫を、妻は黙って支え続けました。その努力が実り、収入は1.5倍に。さらに妻も在宅でできる仕事を見つけ、少しずつ経済状況が改善していきました。
結婚7年目に第一子が誕生。その頃には、郊外に小さな家を購入するまでになっていました。「子どもが生まれた時、二人で泣きながら『あの苦しかった日々があったからこそ、今がある』と感謝しました」と佐藤さんは目を潤ませます。
現在、結婚12年目を迎える彼らは、二人の子どもに恵まれ、共働きながらも充実した家庭生活を送っています。「若くして結婚したからこそ、大変なことも多かったけれど、その分成長できたと思います。今では『一緒に歴史を作ってきた戦友』という感覚です」と語る彼らの表情には、穏やかな自信が漂っていました。
この事例から学べること:
- 経済的困難も、二人で乗り越える姿勢があれば克服できる
- 困難な時期こそ、お互いを支え合うことで絆が深まる
- 若さゆえの柔軟性が、キャリアチェンジなど大きな決断を可能にする
- 共に歩んだ歴史が、かけがえのない財産になる
挫折例:急速な価値観の変化に対応できなかった夫婦
田中夫妻(仮名)のケース: 彼らは高校時代からの恋人同士で、21歳という若さで結婚しました。結婚当初は「一緒にいられる幸せ」に満ち溢れ、周囲からも「理想のカップル」と羨ましがられる存在でした。
「最初の2年間は本当に幸せだったんです」と田中さんは懐かしそうに話します。「お互いを最優先にして、どんな些細なことも一緒に決めていました」
変化が訪れたのは結婚4年目のこと。夫が転勤で海外赴任することになったのです。「その時は『チャンス!二人で海外生活しよう』と喜んでいました」と田中さん。しかし、海外での生活は想像以上に孤独で、言葉の壁もあり、妻は徐々に自信を失っていきました。
一方、夫はグローバルな環境で急速に成長。新しい価値観や人間関係を築いていく中で、二人の間に少しずつ溝ができ始めます。「夫の話についていけなくなった」と田中さんは振り返ります。
帰国後、妻は日本での再スタートを希望しましたが、夫はさらなるキャリアアップのため、別の国への赴任を望みました。この選択を前に、二人の価値観の違いが決定的になります。
「私は家族との時間を大切にしたいと思っていましたが、夫はキャリアを優先する考えに変わっていました。二人とも悪気はなかったんです。ただ、進みたい方向が違うことに気づいたんです」
結局、6年間の結婚生活の末に彼らは離婚を選択しました。「若すぎたのかもしれない」と田中さんは静かに語ります。「あの頃は、自分自身がこれから大きく変わることを想像できなかった。もう少し自分を知ってから結婚していれば、違う結果になったかもしれません」
この事例から学べること:
- 若い時期の価値観は大きく変化する可能性がある
- 環境の変化に対して、二人の適応速度が異なることもある
- 成長の方向性が違った時、それを話し合える関係性が重要
- 結婚前に、自分自身のアイデンティティをある程度確立しておくことの大切さ
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